マンキュー入門経済学[第3版]

P4 経済学とは、社会がその希少な資源をいかに管理するのかを研究する学問である。

これが、ダメなんだよね。
こんなセリフが、血気盛んな若者は経済学から遠ざける。こんな、味もそっけもない経済学に対する認識は何の魅力もない。これはあくまで、実証的経済学のことであり、規範的経済学の分野があることも併せて説明しなくてはならない。規範的経済学は、経済状況がどうなるべきかの視点から考察していくものであり、経済学の本流はこちらであるべきなのだ。この本流の中に実証的経済学が一隅を占める、という認識でいるべきだ。
物理学に倣った手法で実証的経済学は考察をすすめていくが、物理学はなんらか不明な主体(諸々の不明な主体をまとめて「神」と呼んでおきます)が作り上げた自然現象の法則を受動的に研究するだけである。物理学など、自然現象の法則自体(自然・生命そのもの)をゼロから作り上げることなどできなく、自然現象の奴隷である。
かたや、人間が「神」のように主体で作り上げたものが経済現象である。
人間の意識によってどのようなものにでも作ることができる。
経済現象をどのようなものに作り上げれば、人間が幸福になるかを、考察していくのが経済学である。
経済現象に対して、「神」として振舞える経済学が、自然現象に対して奴隷としてしか振舞えないような物理学に全てを倣うべきではないのである。
規範的経済学の一隅に置かれた実証的経済学は「社会がその希少な資源をいかに管理するのかを研究」していればいいのである。
マンキューは経済学のとらえ方を間違っている。

p15 利己的な意思決定者による・・・大きな成功を収めてきたのである。

利己心を賛美するマンキューの貧しさには驚愕する。この教科書が世界中で最も多く読まれていることを危惧する。
人は、様々なインセンティブ(誘因)に反応すると11ページで述べているではないか。様々な誘因である。利己心だけが誘因ではないのである。マンキューは、自分の頭で何も考えてないように思う。経済学の伝統芸をただ、なぞっているように思う。
人の誘因は幸福方程式に表すことができると思う。
https://shakai.cyou/幸福な社会ネットワークの原理/

 個人の幸福= f(肉体健康度,気持ち健康度)

幸福方程式の計算結果により誘因が発生する。利己心だけで、終わる話でないのだ。
利己心をお神輿に担いでバカ騒ぎをしている結果、貧富の差が許されないほど巨大になり、現在のおぞましい悲惨な米国となっているではないか。目を覚ませ、マンキュー。


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