各政党綱領の評価を通して、日本の未来社会を考えていこうと思います。
まず、ざっと、「日本維新の会」のホームページをみました。
■■ホームページメニュー「日本の維新の会について」ページ
https://o-ishin.jp/about/
(引用)
青年は思った。
青年は眺めた。そして聞いた。
青年は書いた。
青年は続けた。
そして青年は開いた。新しい政治の扉を。
「青年は書いた。」はおかしい。「青年は決意した。」などが妥当であろう。
そして、述べられている内容の背景にあるべき、党の哲学が見えてこない。
青年は思った。
民主主義、自由、法の支配。自分たちはそういう普遍的でグローバルな価値観を持つ最初の世代ではないか。
唐突に、文頭に「民主主義、自由、法の支配。自分たちはそういう普遍的でグローバルな価値観を持つ最初の世代ではないか。」といわれて、何になるのだろうか。こんなセリフで、こころが動かされるはずがない。
ここは、一番大事なところで、党の哲学を述べるべきであろう。
そもそも、「民主主義、自由、法の支配」がなぜ、普遍的な価値観なのかを本当に考えたことがあるのか。
それの価値は、何によって理由づけられるのか考えたことがあるのだろうか。それを示した記述が無い。
記述されていないそれが、党の哲学と言えるものではなかろうか。
私の立場からは、党の哲学、思想はいわゆる「幸せを全国民に実装」になるべきではないだろうか。心理学のレベルまで落とし込んで、体系的な党の哲学、思想をつくるべきではなかろうか。
政治の目的は「全国民の幸福」の実現である。何が幸福と言えるのか。それをしっかりと考え、党の哲学とすべきではなかろうか。
「民主主義、自由、法の支配」も、その哲学の中に位置づけて、認識しているのだろうか。党の哲学が見えない以上、違うであろう。耳に心地よい、うわべだけの言葉を羅列し、雰囲気を味わっているように思える。
それではいけない。党の真の哲学がない以上、一事が万事、本来哲学の上に立って、構築されるべき全ての政策が危うく虚しく聞こえる。いかがなものでしょうか。
また、「日本の維新の会について」の記載内容がわびしい気がする。ここが、党の哲学の位置を占めているはずだが、内容が魂に入ってこない。内容はわびしいが、触れる時間はない。再考していただきたい。
取り急ぎ、文章の順番だが、
新規に「青年は、常に全国民の幸せの実現を考えている」を置くべきだろう、哲学を置くのである。
「青年は眺めた。そして聞いた。」が次におくべき。現実問題を認識している、という訴えをすべき。それをいかに解決するかを次に述べていくべき。
「青年は書いた。」で、現実の問題を解決するのに適しているのは我が党、と訴えるべき。
「青年は思った。」で、普遍の価値も訴える。
「青年は続けた。」で、実行のイメージを述べ
「そして青年は開いた。新しい政治の扉を。」で終わるべき。
「党の哲学」の部分なので、大事にしてほしいです。ここの部分で、何も考えてないのか、しっかと考えているのかが見透かされるように思います。
■代表メッセージ(ホームページから引用)
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日本維新の会は、「自立する個人」、「自立する地域」、「自立する国家」を理念に掲げております。同時に、多様性を尊重する社会を実現させたいとも考えております。
これらの理念を実現させるため「身を切る改革」、「既得権益の打破」、「若い力の活用」を実践しています。
大阪府において、議員定数を3割削減(109→79)、議員報酬を3割カットし、役所に対して改革の覚悟を示してきました。そして役所の中の改革(公務員の天下り先である外郭団体の大幅削減、無駄な施策・事業の見直し)を断行し生まれた新たな財源で、次世代への投資(幼児教育無償化、小・中学校の給食費の無償化、塾代助成、私立高校の授業料実質無償化、大阪公立大学の入学金・授業料の実質無償化)を実現致しました。
私たちは全ての教育の無償化を実現したいと思っています。大学に進学したいのに進学できない、私立高校を断念せざるを得ないといった経済的な理由で進学を諦める子どもたちが日本から1人もいなくなるよう結果の平等ではなく、機会の平等を促進していきます。
また、子育て世代が負担に感じている教育費をなくすことで、消費を促進することができます。個人消費が伸びることで、経済成長が加速します。経済成長が税収の増加を促し、新たな財源の確保を実現します。その果実を高齢者や社会的弱者の皆様方への行政サービスに投じていきます。このサイクルを全国で活かし、再チャレンジができる社会を形成していくのです。
多様性を尊重する社会の実現に、民主主義が必要です。まずは国民投票による憲法改正です。国民主権を謳っている憲法が一度も国民投票を経ていません。昭和22年に施行された日本国憲法を今の時代にあった憲法に変えていかなければなりません。国民の意思を示すために、日本維新の会は「教育無償化」「統治機構改革」「憲法裁判所の設置」「自衛隊明記」「緊急事態条項」を憲法改正の5つの柱にしています。
有言実行で改革を進める政党。それが日本維新の会です。他の政党はやらない「身を切る改革」を実行しています。国民との約束を守れない政党では、少子高齢化、人口減少社会を乗り越えられません。国民負担が増える中、小手先の改革では安心安全な国家を築くことは出来ません。全ての国民が夢や希望を持てる社会の実現のため、私たちと一緒に日本大改革にチャレンジしていきましょう!
日本維新の会 代表
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以下、今後、代表メッセージを評価していきます。
■■ホームページメニュー「政策ページ」
以下の順のように、項目が記載されています。
政策提言 維新八策2022
日本維新の会政策提言
維新八策逐条解説
維新版 政治改革大綱 公開
医療制度の抜本改革【医療維新】
日本大改革プラン 発表
日本維新の会憲法改正原案 発表
この記載の仕方では、何が主で、何が従なのか、不明です。
本来、党の基本大方針、哲学があり、その後に各論があるべきです。それが不明なのです。
政策の構造が見えてこないのです。すべて、横並びに掲載されています。
このホームページの状況からだけですが、日本維新の会、ガンバッテよ!と思ってしまいます。
同様に、維新八策として掲載されている内容も、何が基本方針なのか、何が党の哲学なのか、が不明です。
1、統治機構の作り直し 〜決定でき、責任を負う統治の仕組みへ〜
2、財政・行政・政治改革 〜スリムで機動的な政府へ〜
3、公務員制度改革 〜官民を超えて活躍できる政策専門家へ〜
4、教育改革 〜世界水準の教育復活へ〜
5、社会保障制度改革 〜真の弱者支援に徹し持続可能な制度へ〜
6、経済政策・雇用政策・税制 〜未来への希望の再構築〜
7、外交・防衛 〜主権・平和・国益を守る万全の備えを〜
8、憲法改正 〜決定できる統治機構の本格的再構築〜
今後、詳細を見ていこうと思います。
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